物語の構成はいつも同じ。映画の中に全く異なる物語や場面を作り、最終的には必ず融合される群青劇的な作り方だ。至ってシンプルだが、伏線の貼り方やくだらないけど笑ってしまうようなコミカルな演出は見事で、見るものを飽きさせない。監督という軸で区切るならタランティーノが1番顕著に特性が表れる。そんな映画作りとしての楽しませ方を知り尽くした彼の作品を見るなら、まずはこれ!というオススメ作をご紹介!
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第3位「パルプ・フィクション」 1994年公開
■出演
ジョン・トラヴォルタ サミュエル・L・ジャクソン ユマ・サーマンほか
■概要
強盗の計画を立てているカップル、ボスの愛人を一晩世話をすることになったギャング、八百長試合で金儲けを企むボクサー、3つの異なる犯罪ドラマが別視点で描かれ、徐々にユニークな形で交錯していく。
■うんちく
タイトルに記載された“パルプ”とはトイレットペーパーという意味。ギャングのビンセントが、長い間トイレに籠もるシーンがあるが、もし早くトイレから出ていたら!と空想を抱く人も多いのではないだろうか。諸説ありだが、文字通りトイレを起点に物語が急展開を呼ぶことが、タイトルに大きく関係するとも言われている。
■感想と評価
タランティーノの長編2作目となる本作は、カンヌ国際映画賞最高位のパルムドールを受賞。彼のユニークな物語構成が世界中に知れた代表作である。個人的には1つ1つの会話がくだらなすぎて面白いのが、ハマった理由。ボスの女房の足をマッサージをしただけで仲間が殺された話が本当か嘘かという論点で、ギャングが大喧嘩をするなど「いや、どうでもいいよ!!」という会話が盛りだくさん!大胆な展開は起きないが、一つ一つの会話が飽きさせないし意味がある。これぞ喜劇、娯楽!という見どころを映画という箱の中に詰め込んだ、監督の代表作なので要必見だ。
第2位 「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド」 2019年公開
【輸入盤】ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド [ O.S.T. ]
■出演
レオナルド・ディカプリオ ブラッド・ピット マーゴット・ロビーほか
■概要
テレビドラマの俳優として一世を風靡するもスランプを迎えたダルトンと、長年寄り添い続けるスタントマンのリック。彼らは固い絆で結ばれているが、リックがあるヒッピーと関わるようになったことで、思いも寄らぬ出来事へ巻き込まれていく。
■うんちく
まず視聴する前に必ず調べてほしいのが、1969年8月に実際に起きた女優シャロン・テートの殺害事件。妊娠8ヶ月目のシャロンが、映画監督である旦那の家で、無残にも殺害されたのだ。本作は、この事件をメインに描かれているわけではないが、マーゴット・ロビー演じるシャロンが登場したり、実際の夫妻の住居を劇中で再現していたり。監督自身も当時の事件と映画人に、哀愁とリスペクトを込めた作品になっているので、作品により感情移入したい方は事件を予習しておくべき!
■感想と評価
この作品は監督が、どんな思いで撮影していたかが感じられる。実在の殺人事件をモチーフにし、当時の被害者も登場しているが、所々アレンジ聞かせたフィクションで、なんともポップに描かれている。事件に巻き込まれていなかったら、平凡で幸せな結婚生活だっただろうと思ってしまう展開だが、監督自身、明るい人生とともにシャロン夫妻を世に残したかったのではないだろうか。そしてラストに畳み込まれた超コメディー要素満載のバトルシーン。そんな技あり?とツッコミを入れたくなるが、残虐な事件をコミカル彩る監督の技であり思入れのある作品に仕上がっていると思います。
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第1位「キル・ビル」2003年公開
ブリキ看板 キル・ビル ポスターモチーフ 29cm×20.5cm ■ KILLBILL ユマ・サーマン タランティーノ 映画 インテリア 雑貨 壁掛け □ クリスマス プレゼント ギフト
■出演
ユマ・サーマン デヴィッド・キャラダイン ダリル・ハンナ 千葉真一 栗山千明 國村隼ほか
■概要
結婚式の当日に、旦那が雇ったギャングによって昏睡状態にされた女性が、復讐を果たす為、病院を抜け出し自分を狙ったギャングを探しに出る!
■うんちく
ゴーゴー夕張との決戦シーンでは、東京都西麻布にある居酒屋「権八」が舞台になっている。日本の文化あふれる店内で、なんと客席は250席!そりゃアクションシーンも余裕で撮影できますね。ちなみに食べログの評価は3.3!見終わったら、一度行ってみたくなること間違いなし!
■感想と評価
これぞタランティーノの日本愛!劇中には日本のカルチャーがこれでもかと飛び出し、日本人より知っているのではないか?と思わせるほど!敵の悲しき過去を映したアニメーションの部分では、非常にドラマティックに作られていますし、日本刀での殺陣、寿司屋での会話、なぜか決め台詞がカタコトの日本語など、日本人にはたまらないシーンが満載。日本を舞台にハリウッド映画を楽しめる数少ない作品になっているので、日本に住んでいる限りは要チェックです!
以上!是非何の映画を見ようか考えている方は、上記の中から選んでみてはいかがでしょうか!
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